2010年5月28日金曜日

[IINA] 印象を切り取る映像、そして「ミッション」






舞台のリハーサルでは、みんなビデオカメラで撮影をします、映像は便利ですんで。一般的には舞台全体のイメージと自分の動きを確認するために、なるべく広角で撮影することが多いようです。けども僕はいつもズームで印象的な部分を撮影して、そのシーンをあとで編集して繋げてみることが多い。作品のイメージを広げるにはこの方法が僕にとっての最善で、その人と舞台の印象を映像で残して、フレームから外れたその合間(映像では見えない部分)を想像したい。あくまでも演出上のイメージを広げるための方法。もちろん資料としては広角の映像も必要だから、i phoneにクリップの三脚くっつけて撮影。でもこの広角の映像はほとんど見ることがない。現場でダンサーと確認するときくらいしか見ないです。

上の3枚の写真はビデオからキャプチャーした画像。j.a.m.の森井さんとよっちゃん(ピンクのシャツ)に演じてもらった3分間ほどの動きのある部分。
とくに僕は2番目の画像、森井さんがひざまずいて、よっちゃんを見上げるシーンは僕にとって色々な想像をかき立てる重要なイメージになりました。

映画「ミッション」の前半で、ロバート・デニーロがひたすら重いもの(鎧やらなにやらをつめた荷物)を引きずって、延々神父の旅に付いていくシーンがある。ほとんど台詞の無いこの長い前半は強烈で、これは罪を償っているのでない。おそらく。罪に対する反省や懲罰でなくて、業とも言うべき「なにか」を背負うことを決めた男がその目的とか意味ではなく、ただただ背負い、神父に付いていく。「すべての感情を混ぜ合わせて挑む自問自答」をビジュアル化するとしたらこういう演出になるのだな、と思った。まさに「mission」。

the mission 1986

さて「人がひざまずいて、見上げる」という動きは、その前後がなんであれ人間にとって大きな意味を持つ行為だ。まず少なくとも僕にとっては。果たしてなぜそう思うのか。それをもっと考えなければいけないんですが。(宗教的な意味合いに結びつけてしまうのは、若い頃僕が牧師になりたくて教会に通ってたからか。)